- 求人を見つけたときに感じました
- 「あっ! 私、この旅館で働く」って
トップへ戻る > 【はたらいく就職ストーリー】御客屋
女将 橋本 栄子さん(43)
スタッフ 須佐美 桂さん(26)
転職を考えていたとき、「旅館で働きたいな」とは漠然と思っていたんです。そんなときこのサイトに出合い、インタビューでのリアルな声や、満面の笑顔の写真に惹かれました。見終わったときには、「私が次に働くのはココだ!」って決意してましたね。
入った当初は、お客様への接し方に戸惑いましたね。空港でのグランドスタッフと違い、お客様に「実家のようにくつろいでいただく」のが当館のもてなし方。近い距離感で失礼のないようにサービスをするのは難しかったです。でも、周りのスタッフの動きを参考にするうちに、自然とできるようになってきました。
業務的には早く一通りの仕事をこなせるようになってもらうことなんですが、当館で働く20代のスタッフを引っ張っていくような存在になってもらいたいですね。また、前職で培ったパソコンのスキルを活かして、ネットでの集客を任せられるようになってくれたら言うことなしですね。
享保年間創業の老舗旅館。「実家に帰ってきたときのような人情味のあるホスピタリティー」をモットーにしたもてなしが自慢。アットホームな環境で逗留できると、来訪者にも評判。
手に職を求めてインターネット関連の会社で働いていた須佐美さん。航空会社のグランドスタッフだった頃の接客業の楽しさが忘れられず、よりお客様との距離感が近い旅館スタッフを希望するようになっていた。
「でも、旅館の募集って少ないんです。そんなときに御客屋の求人を見つけて……、その瞬間ココで働く!って決めたんです。数日考えたんですが、その間に宿の求人やホームページを何度も見ましたね(笑)」
そんな須佐美さんは、面接でさらに御客屋の世界に引きずり込まれることになる。御客屋は、応募者にお客様の立場から旅館を見てもらうことを重視していた。「お風呂に入らせてもらったり、姉妹店のカフェレストランで食事をさせてもらったり、どうぞうちの旅館を見ていってくださいというプライドを感じました。だからこそ、ココで働きたいというやる気はより強まりましたね。面接では、『黒川温泉での生活は大丈夫?』って何度も聞かれましたが、働きたい!っていう思いが強くて、生活のことは二の次でした(笑)」
御客屋のスタッフとなった須佐美さん。現在は、誰がどこの業務を担当しても最高のもてなしをお客様にという旅館のスタイルを担うスタッフとなるべく、さまざまな業務を勉強中。「最低限の業務は、こなしながら体にたたきこみます。御客屋ならではのお客様に対する距離感などは、周りの先輩方の言動を見ながら、早く自分のものにしたいですね」
「黒川温泉ブームも収まり、ここ数年はお客様の数も減少傾向。そんな状況下で、お客様によりよいサービスをするためには何をしていくべきか?ということを考えていました。そこで行き着いたのが、サービス向上のための新しい取り組みを行っていける人材を、広く募集することでした」
その選択が正解だったことは、女将の言葉が物語っている「たくさんの応募があり、求めていた人材が見つかりました」。30件を越える応募のなかでも、女将が重視したのは『お客様に対するサービスへの向上心』。だからこそ、御客屋で働くことへの情熱を持ち、異業種を経験した後に接客業へ返り咲こうとしている須佐美さんは申し分ない人材だった。しかし彼女を採用することに、女将は一抹の不安を抱えていたという。「黒川温泉で働くこと=生活するということ。都会の生活に慣れた人が田舎の生活に馴染めるだろうか……」女将は、その点を須佐美さんに何度も確認。須佐美さんの御客屋で働くことへの熱意や黒川温泉で生活することへの決意が揺るぎないものであると感じ、採用を決意したという。
「当館は、お客様に実家にいるようにリラックスした気分で逗留していただくことを心がけています。だからこそ、須佐美が当館で働くなら、家族のように長く付き合っていけるような関係を築いていきたいんです」。そんな女将の思いは、生き生きとした表情で働く須佐美さんにもしっかりと伝わっていることだろう。