全国の求人・転職 > 2016〜2017 はたらいくの転職市場予測 > 営業の市場動向
営業職は一定の求人が見込める職種で、好況を背景に、2016年は採用ニーズが増加傾向です。厚生労働省の調べによると、2016年1月時点の営業の職業は有効求人倍率が1.30倍でした。2015年の求人倍率1.14倍からやや上昇し、一定の人材ニーズを保っています。
2016年の営業職の採用傾向で特徴的な変化は、ミドル人材の求人募集の増加です。これまで営業職のニーズが高かったのは30代前半までの人材中心でしたが、新規事業を立ち上げる企業やスタートアップ企業の投資が活況となり、30代後半から40代前半のミドル層のニーズが増加しています。業務経験が豊富で事業立ち上げの即戦力となり、マネジメントの中心者となれる人材や若手の育成ができる人材として40代前半の人材需要が高まる見込みです。さらに、2016年入社の新卒採用の解禁日が後ろ倒しになった影響で、新卒採用計画を下回った企業の第2新卒採用を増やす動きがみられました。営業経験の浅い若年層にも営業職に転職するチャンスが広がっています。
営業職の採用が増加すると見込まれているのは、人材業界やインターネット業界、不動産業界です。インターネット業界ではスマートフォン向けを中心に広告市場が急拡大し、2015年には約1兆1600億円まで成長を遂げました。今後も動画広告の普及が予想されていることも追い風となり、業務拡大に向けて営業職が必要とされています。不動産業界では、地価の上昇と建築費の高騰から新築マンションの販売価格が上がった影響で中古物件の需要が高まり、不動産仲介業の営業職が求められています。多方面の業界で営業部門のリソースが不足しているため、はたらいくに掲載されている企業も営業職の募集が複数見られます。
20代後半から30代前半の転職者層だけでは、企業活動に必要な労働力がまかなえないことも、第二新卒やミドル人材の採用が増える要因です。2016年の営業職の転職市場では年齢や経験を問わない採用ニーズも見込まれています。
営業職は正社員での雇用が中心で、長期間安定して働ける環境が多いです。はじめは契約社員での募集であっても、研修期間を経てステップアップできる正社員登用制度が設けられているケースがあります。営業職は営業成績が数字で表れるため、達成感を得られやすく、インセンティブがつく給与体系の会社では収入面に反映されます。顧客から頼りにされる働き方に、精神的にもやりがいを感じる人が多いことでしょう。
営業職といっても企業によって扱う商材が異なります。法人向けや個人向け、あるいは既存顧客への営業が中心か、新規顧客開拓が中心かなどの違いもあります。転職活動においては誰に対してどのようなモノやサービスを売る仕事なのかを調べ、自分のやりたいこととフィットしているかどうかを検討することも必要です。営業職は未経験であっても、営業研修やOJTを通してスキルアップしながらチャレンジできる求人が多いことも特徴ですので、販売やサービス職などからのキャリアチェンジも視野に入れていきましょう。
営業職にはコミュニケーション能力が求められます。人と会うことや話すことが好きで、相手のニーズを汲み取りながら会話のキャッチボールができることも、営業職として求められるスキルの基本になります。顧客の要望を掴むとともに自社も利益を得られる提案力があると、より強固な信頼関係を築くことができます。最終的にクロージングに結びつけるためには、相手の契約に対する意欲を引きだしつつ、条件交渉で自社に不利にならないように誘導する交渉力も求められます。やや強引な要求をする客先に対しては、理路整然と自社の立場を説明するタフさも必要になります。営業成績やノルマなどの目標に対して前向きに取り組んでいくポジティブな姿勢も大切です。
人材サービス業界の業態には、主に人材紹介と人材派遣、人材広告があります。人材紹介会社は、厚生労働大臣から認可を受けて企業に人材を紹介する有料職業紹介事業所です。営業職は企業に対しての営業のみを担当する場合と、転職希望者へのサポートまで行う場合があります。人材派遣会社は労働者派遣法に基づいて、派遣元として他社に人材を派遣する形態です。人材派遣会社の営業職は、法人営業や派遣スタッフの育成・キャリアアドバイザーなどを担当します。人材広告会社はWebサイトやフリーペーパーなどへの求人広告掲載を行い、求職者とのマッチングを行います。営業職は求人広告の企画提案営業を中心に、企業や店舗のニーズを掘り起こしてプランニングを行います。人材サービス業界の営業職は未経験の受け入れも積極的で、採用時には良好な人間関係を構築できるヒューマンスキルが重視される傾向にあります。
第2新卒とは大学や大学院を卒業後に1〜3年で離職した25歳前後までの求職者を指します。第2新卒は年齢的に新卒者に近い存在であることから、一般的な転職者と区別して呼ばれることが多いです。企業側にとっては、第2新卒者は新入社員研修や業務を通じてビジネスマナーを身につけていること、特定の企業のカラーがついておらず柔軟な対応が期待できることが採用のメリットに挙げられます。第2新卒者たちは一度社会へ出ている経験もあるため、採用後の社員と企業側のミスマッチも少ない傾向です。新卒採用枠を満たせなかった企業は第2新卒の募集に前向きに取り組んでおり、はたらいくでも「第2新卒歓迎」とする求人を掲載しています。
転職市場では「35歳限界説」が囁かれることもあるなど、圧倒的に求人数が多く、有利な条件で転職しやすいのは20代後半から30代前半までの層だという意見がありました。しかし昨今では、30代後半以降の人材を募集している求人数の伸びが顕著で、40歳前半の転職者が増加傾向にあります。ミドルの転職では業務経験による強みを持っていること、環境の変化に対応する柔軟な姿勢を示すことが求められます。過去の業務経験を新たなフィールドで活かせる人材には、活躍の場が広がっているといえるでしょう。営業職の場合は人脈やこれまでの実績が期待されているため、自身のキャリアを活かす転職をして給与や賞与面の待遇がさらに向上する可能性もあります。
インターネット業界の営業には、ハードやソフトのシステムの導入やインターネット広告などの商材がありますが、ニーズが顕著なのは広告営業の分野です。広告業界では好景気を受けて、2009年にインターネット広告費が新聞を抜いて、テレビを超える広告市場規模となり増加傾向にあります。昨今のスマートフォンの普及によって、スマートフォン向けの検索連動型広告やディスプレイ型広告が伸びを見せています。動画広告は2015年と比較して、2016年は1.7倍近い規模になると予想され、注目されている分野です。インターネット業界の営業の中でも、広告営業は未経験者でも応募可能な求人が目立ちますので、トレンドの変化や新しい技術に触れることが好きな方に向いています。
不動産業界では、地価の上昇と建築資材の高騰と人手不足による建築費のアップから、新築マンションなどの物件価格が上がり、中古市場やリフォーム市場では活況をみせています。中古物件を販売する不動産仲介会社や、購入後の中古物件のリフォームを提案するリフォーム会社では営業職の採用が盛んです。また、2015年からの相続税の課税強化を受けて、相続税対策として賃貸併用住宅や投資物件へのニーズも高まっています。不動産業界への転職は異業種からの参入ハードルは低いですが、宅地建物取引士の取得を求められることが特徴です。投資分野ではファイナンシャルプランニングの知識も必要になります。不動産業界への転職を考えている人は、資格の取得を前提にして転職活動を進めていきましょう。
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