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はたらいく 職人という生き方
  • 名前: 石原多賀志さん
  • 職業: 仕訳技術者
  • 企業: 株式会社 山本海苔店

鋭敏な感覚が生み出す、山本海苔店の「美しい味」

「山本海苔店」の味を決める、無二の存在

業界でも稀有な「仕訳技術者」として
業界でも稀有な「仕訳技術者」として

日本人ならだれでも幼い頃から口にしている海苔。あまりに身近すぎて、意外と詳しく知らないものです。例えば、高級鮨店の海苔とスーパーで買う味付け海苔。それぞれどう違うのか、その差は何から生まれるのか。その答えを熟知しているのは、海苔の老舗「山本海苔店」で36年間、海苔を見続けてきた仕訳技術室マネージャー石原多賀志さんです。
石原さんは、原料の品質を見極め、使い道を判断する「仕訳」と「格付」を行う熟練技術者。工場に運び込まれる原料海苔を最初に確認する立場にいます。海苔の小売店は通常、漁連毎に等級分けされている原料海苔の等級が高ければ高価格帯の商品へ振分けるなどして、海苔を仕入れた時点でほぼ自動的にどの商品になるのかを決めています。ところが山本海苔店では、独自の基準を定め、仕入れた海苔を全て見直すのです。それが仕訳作業です。業界では非常に稀なプロセスで、時間もコストもかかりますが、山本海苔店がこだわる品質の確保のために欠かすことができない、重要な作業です。

格付の数は45、極めるまでには8年〜10年

一日に仕訳を行う海苔は約30万枚。石原さんは見た目で判断するだけでなく、多くの海苔を食味されます。「見た目が美味しそうでも実際食べると味が薄かったり、見栄えが良くなくても美味しかったり、自然の物ですからそう単純にはいかないからです。安心安全は当たり前。お客様に喜んで頂くには美味しくなければならない。とにかく、柔らかくて口どけが良く、味の良いものを、と唱えながら仕訳をしています」と石原さんは言います。

「格付」の数は全部で45にもなります。目で確認する「色」「光沢」「形状」に加え、食べて感知する「柔らかさ」「口どけ」「味の濃淡」。全項目が最良と判断されたものが最上級の贈答用商品「梅の花」に格付けされます。一つでもその要素が欠ければ「梅の花」には使えません。視覚や味覚、触覚はマニュアル化できるものではなく、人から人へ継承される技。総合的な判断を下せるようになるには8年から10年はかかります。石原さんも、当初5年は先輩と向かい合い、同じ海苔を見て同じ海苔を食べ、海苔を見分ける感覚を経験することで身につけていったそうです。
「仕訳に携わるようになって、海苔の奥深さが良くわかった」と言います。海苔の作柄は天候や海況によって左右されます。同じ浜でも、毎年品質は異なります。仕入れの担当者やインターネットから情報を集め、その海苔がどういう状況の海で生産されたかを知るように努めています。その上で石原さんは海苔に関する知識や仕訳の方法を身につけていったのです。

「美しい味」を未来へ

「仕訳は山本海苔店でしか行わない、売上さえも左右する大事な仕事。次の世代にも継承していく必要があります。常にお客様に喜んで頂ける海苔を提供するためにも、しっかり見極められるよう育ってほしい」と、後輩への指導にも余念がありません。
「特別な日の為の特別なお寿司を作りたい。それに最適な海苔が欲しい」。山本海苔店では、お客さまからこだわりのオーダーを受けることもあります。そんな時は必ず、石原さんに声が掛けられます。社内で一番海苔を熟知している、無二の存在だからに他なりません。

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